皆さん一度は聞いたことがある「メタバース」。でもメタバースとは一体何で、どういう事ができるものなのでしょうか。最近出てきた言葉で、あまり詳しくない方も多いと思いますので、「メタバース」について詳しくご紹介していきます。
メタバースって何?
メタバースはコンピュータやコンピュータネットワークの中に構築された、現実世界とは異なる3次元の仮想空間やそのサービスのことです。とはいえ、メタバースは最近話題になったばかりであり、解釈の仕方が様々で、はっきり定義されていません。
メタバースといえば、VRのヘッドセットをかぶってVR空間を楽しむようなイメージがありますよね。でも、ただそれだけではメタバースであると言えない場合もあります。
メタバースの条件
メタバースについて詳しい米ベンチャー投資家のマシュー・ボールさんが、メタバースの必須条件を7つ示しています。
①永続的である…一時停止やリセットなどは存在しません。電源を切ったら終わりということはありません。
②同期的で、ライブ性がある:現実世界と同じく時間が流れ、同期的な状態となっています。
③無限のユーザーが同時にプレイできる:ユーザーがそれぞれ存在していて、同時にプレイできます。
④完全に機能した経済:個人や企業がサービスの提供などにより報酬を得られる経済活動ができます。
⑤実社会との垣根なし:デジタルと現実社会の両方にまたがる体験ができます。
⑥相互運用性:プラットフォームの垣根を超えた体験ができます。
⑦数多くのコンテンツと体験:個人や企業などが多くのコンテンツや体験を提供します。
以上の条件を満たす状態をメタバースと定義しています。
メタバースとNFTで何ができる?
メタバースの空間では、NFTが重要な役割を担っているものがあります。代表的なものでいえば、「ザ・サンドボックス」というメタバースでは、NFTがメタバース上の「土地」となっています。土地だけでなく、アバター、アイテムなどさまざまなNFTを活用してメタバースの中で、重要な役割となっています。
今までは、ひとつのゲーム内でいくらアイテムを集めても、他のゲームでは使えませんでした。ところが、メタバースとNFTが組み合わさることにより、今後はNFTがメタバース内のデジタルアイテムとして、そのアイテムを他のメタバースに持っていくことができるようになります!
現実世界で服を買ったら、海外に行ってもその服を着て行くことができるように、一つのメタバースでNFTアイテムとして服を購入し、他のメタバースでその服を着ることができる、となるとかなり面白いですよね。希少性のあるアイテム、例えば「伝説の剣」みたいなものがあって、それをNFTとして売買して容易に手に入れることができたり、他のメタバースにも持っていけたり、もちろん売買もできたり、となるといろいろな可能性が広がります。
企業や個人がサービスを提供して、報酬を得られるような、現実の世界とほとんど変わらないような空間が、今後どんどん発展していくと期待されています。
メタバースの課題は?
メタバースとNFTにより、アイテムの互換性が広がるということをご説明しましたが、それの実現には課題が多くあります。
ひとつは権利問題です。今までは、一つのゲーム内でのみ利用していいですよ、権利料はこうですよ、と範囲を決めています。しかし、NFTはどこで買ってもどこへ持っていってもいいという特徴を持っているので、そもそもの考え方が異なるものとなります。
また、NFTはメタバースや、アプリケーションを超えて移動できるものですが、データや開発の仕様などはすべて一緒ではありません。こちらでは対応していないので使えない、というような不具合が生じる場合があります。すべての空間で使えるようになるにはそれらの問題を解決しないといけません。
新しいサービスであるからこそ、規制や法整備が確立されていない面も多くあります。
メタバースの未来
課題も多いですが、それをクリアすれば、私達の生活が一気に変わるサービスになることは間違いありません。フェイスブックが名前を「メタ」に変えるほど、この業界に本気であることが伝わります。世界ではだいぶ前から注目を集めているし、それだけ期待されているんですね。
メタバースやNFTについて、もっと詳しく知りたい方は、こちらの本がおすすめです。「中田敦彦のYouTube大学」でも紹介されており、話題となりました。ぜひご参考になさってください。
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